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Honey Ant

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2016年 08月 24日

家庭料理を考えるその2

よく目にしたり、聞いたりすることで
「女性が長生きなのは毎日の食事を作っているからだ」
というような内容。

半分冗談のように書かれたりしていますが、理由としては
・毎日の献立を考えることで脳が刺激され活性化する。
・献立を考えることで自己管理ができる(自分の体調に合わせた食事を作る)
・食に関することを考える時に、唾液が出て酵素が出る(免疫力が上がる)

などなど・・・。
うそ〜??と思うこともあるけど、
毎日の食事を考えることは確かに長生きの秘訣かも?とかも思ったり(笑)

よく、不思議だなー?と思う光景があります。
レトルト食品や加工食品などのパッケージなどに書かれている
「有名店の味」「料亭の味」のキャッチコピーなどなど。

家庭でも楽しめるようにという意図はわかるのだけど、家庭では家庭の味を楽しめるようになると良いのになー。とか思ったり。

あと、有名店の味を再現。などのお料理(技術、技法)もちょっと違和感。

昔、ある人が初めてのアルバイトでパスタ屋さんでアルバイトしたそうです。
そこのパスタ屋さんは、毎回スパゲティをその都度ゆがいていると時間がかかるからと軽くゆがいて水で洗い、一人分ずつ小分け冷蔵していたそうです。
そのアルバイトの子は、それがお店の味なんだと良い風に思って、家でも先に軽くゆがいてから小分けにしていたそうです。
笑い話だけど、結構そういうことってあるよなー。とも思います。

お店では、やはり皆様に、一般的に好まれる味わいを作り出すので、その人にとっての味のバランスよりは、一般的な・・・。という風になってしまう。さらに、お酒を提供される場所では一般的にはやはり少し濃いめの味に。

そう思うと、家でお店の味を再現することって良いことなのかな?とか思ってしまいます。

お店をしていた時に、豆料理を出していて豆料理って豆の形が残ってると、食感もあって見た目もきれい。
でも、2日目、3日目の豆料理って煮込みすぎて豆の形が崩れて見た目が悪い。

・・・、でも、それぐらいグタグタの豆もまた美味しいのです。
豆の旨味が全体に広まってコクもあるし、甘みもあるし。

これは、家庭の味だよな。とか思ってしまう(笑)クタクタになった3日目のカレーとか・・・。

お店の味は、お店の味。もちろん楽しむことはとても良いことだけど、そこにこだわり過ぎていたり、またレシピ本にこだわりすぎると自分の、家庭の味を見失うかも?とか思ってしまう。

インターネット上で探すと山ほどのレシピが出てきます。
どうしたら良いですか?どのレシピが良いですか?の質問も、お答えが難しく、私自身もお料理教室では分量などはあまり伝えず、割合だったり、この材料(例えば葉物と根菜の違い)だったらこういう割合にしたり、こんな素材を使うと合うよ。というふうにお伝えしています。
私的には実際に素材と向き合って自分なりの答えを出した方が良いと思っているのと、
あれこれやってみたら良いなーと思っているので。

例えば、同じ野菜でも旬のものはみずみずしく生で食べてもとっても美味しく感じるものも、時期を過ぎると筋張ってたり、少し硬くなっていたりと、野菜でもそれぞれです。
しかも、今なんてあちこちから届く食材で「にんじん」一つとっても産地、大きさ、季節、種類、で本当に味わいも風味も食感も変わりますもんね。新しいにんじんの種類も豊富ですよね。

基本的には、包丁を入れた時にどんな感触かを確かめて、サラダにしようと思ってたけど、思っていたより硬くてしっかりしてるからやっぱり煮物にしよう。とか思うように、感じることができるようにと思っています。

あと、1品だけ作るのであれば良いのだけど、数品作るのであれば味のバランスなども変えていったほうが良いですよね。
油物が多いな。と思ったら、サラダは塩もみだけで油を入れないとかしています。
でも、メインになるお料理がなく、ボリューム不足かな?と思えば、練りゴマやピーナッツなどを使ったりして濃厚な味付けのサラダにしたりもします。

初めの第一歩は誰かさんの味の再現でも、もちろん良いと思うのですが、
その時にでも素材と向き合う、考える癖をつけてお料理をする。
慣れてきたら自分の味を見つけ出せるように。と思っています。

寒い地域には寒い地域のお料理が、暑い地域には暑い地域の郷土料理があります。
インターネットやレシピ本だけを頼りにしてしまうことなく、自分の土地で採れたお野菜を見て、感じて自分なりの「家庭の味」を作ることができると良いですよね。

私は大体、このお料理にはお味噌はなぜ入れるのか?などをお伝えします。味噌でなくても◯◯でも良いよ。とか、△△でも良いよ。とかもできるだけお伝えしています。酸味を入れるのに、今日は、これを使うけど、なかったら酸味であれば何でも良いよ。とか・・・。

いろいろなアイデアを出しておくと、その時々によってそれぞれが作りだすお料理のヒントになってくれればな・・・。

私は凝り性なので、興味があることはすごく調べます。しつこく調べたり、しつこく作ったりします。
周りが呆れるほどに(笑)

なので、少しでも多くのヒントを出していきたいな。と思うことと、結局、そこまで調べたり作ったりしても結論は、

「答えはない」「物事は変化していく」(食の世界も)

なので、知ることは必要ですが、こだわりすぎたり、縛られたりすることは不要だと思います。
楽しんで、視点を変えて、体の感覚を自然体に戻してお料理できることが、やっぱり一番の「家庭料理」だなー。と思います。

大切にしたいことは、「自分軸」
自分なりの軸を見つける、ニュートラルに持っていける中心軸を大切にすることで感覚がわかってくるような気がしています。
そうなると、いろいろな情報に振り回されずに必要な情報を選べるようになると思っています。


by honeyant | 2016-08-24 13:25 | 食に関する考え事 | Comments(0)


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