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Honey Ant

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2018年 01月 31日

花背文化講 第2回

花背を中心とした歴史や文化を残そう。と花背在住の方々が先月から始められたお話会。
花背は平安遷都の時から「山国杣(やまぐにそま)」の一角としてあったそうで、色々なお話がとても興味深いです。

お話くださったのは、数え93歳の林さん。
先輩にあたるムコハタさんから20代の頃、本を読めと言われて読み始めたことがきっかけで花背の歴史を知るようになったそうです。

文献にも色々と残されているようで、文献の知識とおっしゃってました。
相当な本を読み込んでいるようで、ほんと、すごいです。

「山国杣」というのは、平安遷都に当たって都を作る材木を調達する場所だったそうですが、
山国の農作物なども都にたくさん運ばれていたそうです。

参加者の方が、農作物ってそんなにあるものなの?と質問され、(鋭い指摘(笑)この辺りは豪雪地帯だし、なかなか農作物に適しているようにも思えないー・・・)
ですが、
山国(京北)は、お米が美味しかったそうで、樹木以外にもお米、お餅、鮎などを都に運んでいたそうです。

福井県小浜市、若狭から滋賀県の朽木、針畑を通って久多、広河原、片波を通り、芹生を越えて京都に入る鯖街道は険しい道(特に冬は豪雪地帯)ながら、いちばんの近道として栄えていたそうです。

その土地ならではの歴史があって、それらを聞かせてもらえるということで、本当に興味深く、勉強になります。

源平合戦で平家が散らばっていくときに静原やその先の花背にたどり着いたというお話や、花背別所地区に今でもある「お公家言葉」の名残で「わされ」「きてたもれ」などの方言がまだ残っているとも。
山城国(やましろのくに)は昔、「山背」と書いて「やましろ」と呼ばれていたらしく、その「背」をとって「花背」という名前になったのではないか?などと推測しているとおっしゃってました。
「背」と書いて、「しろ」と読むとは・・・。知らなかった。。。

大悲山峰定寺の建立のお話も聞かせてもらったり、
先日、高さ日本一(約60M)の認定を受けた三本杉は峰定寺のご神木で、日本各地に2本杉はあるけど3本杉はかなり珍しいとおっしゃってました。

たくさんの昔からある地名や、神社のことなどを教えてもらい、いつも通っている道を思い浮かべながら興味深く聞いていました。

峰定寺は、平安時代末期に創建されたそうで本堂は800年前のままだそうです。
林さん曰く、
峰定寺の建物はこの地の樹木で作られていて古い樹齢のもので作られているからその土地で長く保たれるようだ
とおっしゃってました。

その土地で育ったものは、その土地にあったものになる。なるほどなーと。樹木も、建物になっても。人間も同じだなーって・・・。
その土地で採れたお野菜を食べた体はその土地にあった体になっていくのだろうな。って妙に納得(笑)

私も、夏に一度、峰定寺に行ってきました。
清水寺と同じ舞台造りで日本最古のものだそうです。
受付で、峰定寺のお話を聞き、手荷物を預け、仁王門から山道に入ります。
ここからは、私語厳禁で黙々と本堂に向かって歩いて行き、本堂に上がって山を眺め瞑想。
その後、また黙々とおり、仁王門から出て、ようやく、
「すごかったねー!」みたいな・・・(笑)

その静けさと、階段がかなりきついので足元を一歩一歩踏みしめていく感じ。
本堂から見る山々。

なんか、とても神聖な気持ちにもなるしとても素晴らしいところです。
冬季は拝観できないようです。
春になったら是非。
また、歴史を少し知っていく峰定寺は違う印象かもしれない。
春になったら行ってみよう。

そんなことで、もっとたくさんの天皇家のお話や源平合戦の話、花背から周山あたりまでの行き来の話などをうかがわせてもらって、
歴史に疎いので、あまりよくわからないこともあるのだけど、京都市内も含めいろいろな土地のこと、神社のことを教えてもらって
楽しい時間でした。

休憩時間には、オーストラリアでシェフをされていたケルガードご夫妻がお茶菓子と言ってとっても素敵なケーキやサンドイッチなどを準備してくれていたりも。
その日はオーストラリアデイで、日本でいう建国記念日に当たるそうで、その時に食べる「ラミントン」というチョコケーキも作ってくれていました。
なんたる贅沢!!

最後に、狼の話などもちょこっと(時間切れになっていて)
そのお話もかなり興味深かったです。

その土地、その土地で歴史があって、その歴史を知ることでその土地のことや文化などを知ることができるし、興味深いことが多いです。これから継続的に文化講が開かれるようで楽しみです。
花背の方々がたくさん集まられて興味深く聞かれていました。
ちょっときた私でも興味深かったから、昔から住まれている方にとっては、かなり興味深いだろうなー。


林業の道具だそうで、相当大きくて重いです。
上のが丸太を転がす時に使うそう。(つる)
下のは皮を剥ぐらしいです。(おおちょうな)
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ペンと比べると大きさが・・・。

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江戸時代の狩猟用の槍。名前を「ひしや」と言われた気がするのだけど、ちょっと謎。
こちらも結構な大きさと重さ。

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抹茶クリームのダコワーズ。
濃厚で美味しい。
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3種類のサンドイッチ。卵、ハム、クリームチーズ。
クリームチーズには青唐辛子が入っててピリッとしていて大人味。美味!
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ラミントン。スポンジケーキにチョコがけ&ココナッツ。
オーストラリアにしてはあっさりらしいけど、濃厚なチョコケーキ(笑)
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ケルガード邸の囲炉裏。
奥の台所にはおくどさんがたくさん並んでいて、一番大きなおくどさんは
「大豆」を炊くためのおくどさんだそうです。

大家さんの家にも大きなおくどさんがあって、昔はこのおくどさんで「大豆」を炊いて味噌を作ってたよ。と教えてもらいました。
確かに、豆を炊くんだったら大きな鍋が入りますよね。。
でも、大変すぎて、大家さん(80歳)が嫁いできてから2回しか使ってないとおっしゃってました。
火をつけるだけでも大変そう。

そう思うと、今ってほんと、便利になってるよなー・・・。と思います。
なんなら、大豆を潰す機械もあるし、簡単に作れますねーー。。
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by honeyant | 2018-01-31 16:49 | 日々の日記 | Comments(0)


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